2009年05月20日

愛人50

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クレア

その後、Kちゃんが「しばらくは勉強に集中したい」というので、会う回数は減りました。

週に1回か2週間に1回程度です。

彼の方も、ひんぱんにKちゃんに会っていてもそうそう話題があるわけではなく、カラオケボックスへ行っても同じような歌の繰り返しで、少し飽きてくる自分をも意識します。

肉体的な関係は一向に進展はありません。

♪♪ほーら、足元を見てごらん これが、あなたの歩むみーち♪♪
 
すっかり十八番となったKちゃんの歌を聞きながら、彼は思います。

あーあ、愛人作戦も当初の想定とはだいぶ違うなあ。

♪♪未来へ向かってー、ゆっくりと、歩いていこうー♪♪

まあ、いいか。

こんなにかわいい娘と一緒に時間を過ごせるんだから。

自然に両手が動いて拍手します。

彼の胸の中の想いに気づくべくもないKちゃんは「わーい、ありがとう」と輝く笑顔を彼に向け、再びカラオケ装置のリモートを手に取りました。


おわり


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年05月16日

愛人49

クレア

彼の手が胸に触れると、Kちゃんはビクッと体を震わせました。

しばらく、胸の上にある彼の手を自分の手で押さえつけていましたが、ゆっくりと顔を上げました。

その瞳にはうっすらと涙がにじんでいます。

「ごめんさない。私、まだバージンなの。やっぱりまだセック○はできない。それでだめだったら、あなたの援助は返します」。

Kちゃんは彼の目をしっかりと見つめながら語りました。

真剣な表情で話すKちゃんの言葉に、彼は心を打たれました。

「いや。ぼくは君を愛している。君の体をほしいからではないよ。君の心の準備ができるまで、ぼくはずっと待つから」

格好のいい言葉が口をついて出てきます。

頭の中で「あ、しまった」という気も少しはしましたが、「ここで男らしくふるまわないと、日本男児の看板がすたる」という思いの方がずっと強かったのです。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年05月13日

愛人48

クレア

Kちゃんはベッドシーツの下で体を固くしていました。

Kちゃんの隣に横たわった彼がゆっくりとKちゃんの肩を抱くと、かすかな震えが伝わってきます。

彼は心配して尋ねました。「どうしたの?怖いの?」
 
Kちゃんは枕に顔を伏せながら首を振ります。

それを見た彼は、もう少し強い力でKちゃんを抱き寄せようとしました。

Kちゃんは自分から彼の方に少し身を寄せましたが、それでも両腕を胸に寄せて体をこわばらせたままです。
 
彼はそんなKちゃんを抱きしめ続けました。

時間が経つにつれ、Kちゃんの体はほぐれてきました。

すっかり落ち着きを取り戻したKちゃんは枕から顔を上げ、彼の顔を見つめます。

彼は、小鳥のように愛らしいKちゃんの顔に唇を寄せました。

自らの唇に、柔らかな甘い感触を感じます。

そうしながら、彼はKちゃんの胸の方に右手を伸ばしていきました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年05月10日

愛人47

クレア

バスルームの中から、シャワーの水音が聞こえてきます。

彼の胸の鼓動はさらに高まり、ズボンの下半身が窮屈になってくるのを感じます。

やっとここまできたか、これでKちゃんとは名実ともに愛人関係になるなあ、と感慨に近い思いがこみ上げてきます。
 
シャワーの水音が止まりました。彼の胸の鼓動はさらに高まります。
 
「カチャッ」という音がしてバスルームの扉が開き、胸に真っ白なタオルを巻いたKちゃんが恥ずかしそうに姿を見せました。

ぬれた髪の毛が何とも言えない色気を漂わせています。

彼はKちゃんの方に目を向けまいと一生懸命努力をしますが、どうしても目の玉が美しいKちゃんの姿に引き寄せられていきます。
 
Kちゃんは「私、恥ずかしい」と言い、ベッドのシーツの中に潜り込んでしまいました。

彼は「じゃあ、ぼくもシャワーを浴びてくる」と言い、バスルームに入りました。
 
シャワーを浴び終えて、バスルームの扉を開けました。

部屋の中の照明は消され、ベッドサイドのかすかなオレンジ色の灯だけが温かい光を投げかけています。

彼はベッドに近づきました。


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posted by ナヒヒヤ at 04:11 | 愛人

2009年05月03日

愛人46

クレア

Kちゃんは彼の部屋に足を踏み入れました。

彼の部屋にメード以外の女性が入るのは初めてです。

室内の空気の成分が一気に変化したようにさえ感じられ、彼は胸の鼓動が高まるのを意識しました。

Kちゃんは部屋を見渡して「へーえ、きれいにしてるのね」と感心したように言いました。

彼は「サービスアパートだからメードさんがやってくれるんだ」と正直に言いました。

Kちゃんは少し迷った様子で、ベッドの上に腰掛けました。

きれいな両足がホットパンツからスラリと伸びています。

それを目にしただけで、彼は思わず飛びつきそうになりましたが、必死で自分を抑えます。

せっかくここまでこぎつけたのに、ここで焦ればすべてが台無しになる。

冷静に現状を分析するだけの理性はかろうじて持ち合わせています。

しばらく世間話をした後、彼はKちゃんに「シャワーを浴びたら」と声をかけました。

Kちゃんは素直にうなずき、バスルームへ入って行きました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月30日

愛人45


クレア

Kちゃんは思い切ったように言いました。

「ええ、いいわ」。

彼は予想外にあっさり返ってきた返事に「本当にいいの」と念を押します。

Kちゃんは「うん」とうなずきました。

そのかれんな姿を目にした彼は、これまで○年生きてきて本当に良かったなあ、という思いをしみじみとかみしめました。

タクシーに乗り込むと、2人の間にはいつになく緊張した空気が流れます。

彼はKちゃんの手を握ろうかとも思いましたが、緊張のせいで腕が思い通りに動きません。

まるで青春時代に戻ったような心持ちです。

やがてタクシーは彼が住むコンドミに到着しました。

受付にいる馴染みのボーイは、彼の隣にかわいい娘がいることに気づきましたが、何事もないかのようにいつもと変わらぬ笑顔で迎えてくれました。

エレベーターで○階に上がります。

いつもより速度が遅いように感じましたが、間もなく彼が住む部屋の階に到着しました。

彼は部屋のドアを空け、Kちゃんに「どうぞ、中へ」と言いました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月27日

愛人44

クレア

約束通り、Kちゃんは店をやめ、彼の援助に頼る生活に入りました。

彼の「愛人計画」もようやく軌道に乗ろうとしているようです。

友人からは「ええなあ、援助交際か」と冷やかされますが、「へんな表現をしないでくれ。いわば奨学金だよ」と弁明します。

Kちゃんとは週に2回ほど会い、一緒に食事をしたり、カラオケボックスへ行ったりしました。

私服姿で化粧もしていないKちゃんは、夜の仕事をしていたとは想像できないような新鮮さです。

ある土曜日の夜、カラオケボックスで盛り上がり、彼は従来から胸に抱いていた計画を実行することにしました。

「たくさん歌ったし、そろそろ行こうか」とKちゃんに話しかけます。

Kちゃんは「とっても楽しかった。ありがとう」と上機嫌です。

彼は、ここが勝負所とばかり、Kちゃんに言いました。

「明日は休みだし、今日はうちに来て一緒に泊まらないか?」

Kちゃんはびっくりしたような表情で彼を見つめます。


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posted by ナヒヒヤ at 12:56 | 愛人

2009年04月24日

愛人43

クレア

 ソファに戻り、再び2人は熱い視線を絡ませます。

「今日はこれからどうしようか」と彼は話しかけました。

「もう、仕事はやめるんだから、一緒に店を出てもいいいだろう」。

頭の中を妄想が駆けめぐります。

「そろそろチェックして、カラオケボックスかどこかに行こうか」。

もうほとんど愛人気分です。

「どこか」というのは彼の頭の中ではある場面が思い描かれています。

 Kちゃんは困ったように「でも、今日までは仕事をするといったから」と答えます。

彼は、まあ今日は仕方ないかと思い直しました。

 「ところで」と彼は再び話しかけました。

「店をやめるんだから、週に2、3回は会えるね」。

すると、Kちゃんは少し申し訳なさそうに言いました。

「私、昼は学校で夜は仕事っていう生活が続いたでしょう。だから少し疲れた。試験も近いし、しばらく勉強だけに集中したい。いいですか?」

 期待はずれの言葉ではありましたが、「それはいけません」とは言えません。

とっさに「ああ、いいよ。君の都合にいい時に会えればいいから」と返答しました。

そう言いながらも、思い描いた筋書きとの微妙なずれを感じざるを得ません。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月21日

愛人42

クレア

「私、あなたのことを信じる。あなたも私を助けてね」とKちゃんは言い、彼のほほに優しく口づけしました。

 ここで振り返っておいた方がいいかも知れません。

彼はKちゃんに対して、大学卒業まで月々○万○千ペソを出してあげるから、もう夜の仕事をやめるようにと提案していたのでした。

 彼は舞い上がりました。「ああ、それはぼくもうれしい」と言い、Kちゃんのおでこに優しく口づけしました。

「じゃあ、もうこの仕事はやめるんだね」「ええ、もうお店には、今日でやめますと言ってあるわ」。

そう言うKちゃんを励ますように、彼はKちゃんの手を握りしめました。

 2人、熱い目で見つめ合います。

Kちゃんの純真な視線を受け止めていると、彼は得意の1曲をKちゃんに捧げたくなりました。

 ♪♪ほーら、足元を見てごらん これが、あなたの歩むみーち♪♪

 寄り添うKちゃんの胸の膨らみを背中に感じます。

至福の時です。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月18日

愛人41

クレア

 翌日。

店の扉が開き、「いらっしゃいまーせー」という不ぞろいな合唱が聞こえてきました。

彼は少し緊張しなが中に入り、居並ぶ女の子たちを見渡すと、Kちゃんも少し緊張した様子でわずかにうつむいています。

 席につくと、Kちゃんが近づいてきて、彼の隣に恥ずかしそうに座りました。

2人の間にぎごちない空気が流れます。

Kちゃんは思い切ったように口を開きました。

「この間はごめんなさい。でも、あの人はただのお客さんです」。

訴えかけるような表情で彼の顔をのぞきこみます。

その真剣な表情を見ていると、彼は、つまらないことで腹を立てた自分がばかばかしく思えてきました。

「わかった。君のことを信じる」と言ってKちゃんを抱き寄せ、「愛してるよ」を耳元にささやきました。

Kちゃんはかすかに身を震わせながら、彼にしがみついてきました。

彼は、これまでに感じたことがないほど、Kちゃんとの心の距離が縮まるのをはっきりと意識しました。

青春時代以来、○○年ぶりに味わう胸のときめきです。

 といっても、衆人環視の中でいつまでの抱き合っているわけにもいきません。

彼はKちゃんの体をやさしく起こし、尋ねました。

「この間の話だけど。答えはどうかなあ」。

Kちゃんはうっとりした瞳を彼に向けました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月15日

愛人40

クレア

 その後しばらく彼はKちゃんの店に行くのを中断しました。

本当はKちゃんの顔が見たくて仕方なかったのですが、彼女の同伴出勤の光景を思い出すと、胸がむかついて店に足を運ぶ気になりません。

おれもこんなことで怒るなんて情けない男やなあという気持ちはありましたが、その一方で、今の状況で店に顔を出すのは男の沽券にかかわるという意思にも支配されます。

 Kちゃんからは連日のように携帯のメッセージが入りました。

「ごめんなさい。あなたは私を誤解している」

「あなたに会いたい」

「お店に来てください」という類のものです。

でも、彼はどうしてよいのかわかりません。

 そんな時、彼は親しい友人にこの状況について相談しました。

この友人は長くマニラに滞在していて、カラオケ遊びもプロ級です。

 友人は彼の話を聞いて即座に言いました。

「あんた、そんなことで悩んでんのかいな。悩む必要なんてありません。その娘に会いたかったら、会いにいったげたらええだけの話や」。

ばりばりの大阪弁でそう断じるられると、彼もそれまでの悩みがばかばかしく思え、気持ちが吹っ切れました。


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posted by ナヒヒヤ at 12:29 | 愛人

2009年04月09日

愛人39

クレア

彼は仕方なくKちゃんの友人を指名して時を過ごしましたが、Kちゃんのことが気になって落ち着きません。

今日は彼女が来ないのだったらもう帰ろうかと思い始めていたところ、入り口のドアが開いて「いらっっしゃいまーせ」という気怠いコーラスが聞こえてきました。

彼がふとその方向に目をやると、何とKちゃんと別の娘が男2人と一緒に店に入ってくるではありませんか。

彼は胸を締め付けられる思いがしました。Kちゃんは彼に気づき、気まずそうな表情を浮かべました。

 不愉快になった彼はチェックを頼み、店を出ました。

なま暖かい夜風に吹かれていると、胸が苦しくなって目に涙がにじんできます。

おれは彼女のことを真剣に考えていたのに……。

彼女は同伴するような親しい男がいたのか。

Kちゃんのことを考えれば考えるほど、いらだちと切なさが胸の中にこみ上げてきます。

 その時、彼の携帯電話が鳴りました。ディスプレーを見るとKちゃんではありませんか。

彼は電話に出ようと思いましたが、指が動きません。

着信音が鳴るままにまかせ、彼は携帯電話をポケットにつっこみました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月06日

愛人38

クレア

車に乗り込んだ彼は、外の景色を見ながらぼんやりとその日の出来事を振り返りました。

そう言えば帰り際にKちゃんが何かを言おうとしていたけど、こちらがちゃんと聞かないと急に不機嫌になって……。

ああそうか、と彼は気づきました。Kちゃんはあの話をしようとしていたのか。

 あわてて彼は携帯電話を取り出し、Kちゃんの番号を押します。

でも、聞こえてくるのは「あなたのおかけになった番号は……」という録音テープの音だけです。

店に戻ろうかとも思いましたが、さすがに明日の仕事のことを考えると、そこまではできません。

 翌日、仕事を終えた彼は、食事も適当に済ませ、いそいそとKちゃんの店へ出かけました。

「いらっしゃいまーせ」。いつものように気怠い響きの合唱が響いてきます。

女の子たちを見渡すとKちゃんの姿が見えません。

 落ち着かない気持ちで席についた彼にチーママが申し訳なさそうな様子で近づいてきました。

彼の隣に座ると「Kちゃんは今日はまだ来てません」と言いました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年04月03日

愛人37

クレア

彼の屈託のなさそうな寝顔を見ながらKちゃんは考えました。

いろいろあったけど、この人は根はいい人だし、信用してみようかしら。

夜の仕事をしなくてもいいのなら、もっと勉強に時間を取ることができるし、成績も上がるだろうし……。

Kちゃんは決心しました。

 するとその時、彼がむくっと起きあがりました。

「あれえ、今何時?」と寝ぼけ眼でKちゃんに尋ねます。

「1時前だけど」。

彼はあわてたように「明日は大事な仕事があって朝が早いんだ。大変、大変」と言いながらチェックを頼みます。

 Kちゃんはさっきの自分の決心を伝えようと、「ねえ、あなたが言ってた話だけど」と切り出しました。

でも彼は「大変、大変」と言いながらKちゃんの声が聞こえない様子です。

Kちゃんは、何この人は、とだんだん腹立たしくなってきて、途端に冷たい口調になり、「あなたは仕事が一番大事なのね。じゃあ、もう来なくていい。お休みなさい」と不機嫌に彼を送り出しました。

彼はどうしてKちゃんが怒っているのよく分かりません。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年03月31日

愛人36

クレア

彼の歌が終わると、そんな彼の下半身の状態には一向に気づかないKちゃんは彼に笑顔を向けました。

「あなたが言ったこと、私真剣に考えてみるわ」

 Kちゃんの胸に気をとられていた彼はすぐには反応できず、「へえ?」と間抜けな声を発してしまいました。

Kちゃんの優しげな視線が徐々に硬くなっていきます。

「ああ、そのこと。それはうれしいよ」と彼はごまかすように水割りグラスを手に取り、Kちゃんのコーラが入ったグラスにカチンと合わせました。

さっきまで彼のことを信用できると思っていたKちゃんの心の中には再び不信感が芽生えてきました。

この人、本当に大丈夫なのかしら。

 しばらくご無沙汰気味の彼は、Kちゃんの豊かな胸のふくらみと、スラリと伸びた脚線美が気になって仕方ありません。

酒がすすむにつれて彼はKちゃんの方に自然とにじり寄っていきました。

さっきステージで歌った曲が、酔いとともに彼の頭の中で繰り返されます。


 ♪♪あなたのむーねーで、ねむーりたーい♪♪


 彼はKちゃんにもたれかかって眠ってしましました。


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posted by ナヒヒヤ at 10:44 | 愛人

2009年03月19日

愛人35

クレア

期待通りの返事を得られなかった彼は、おれもフィリピンの女の子たちにかなり親切にしてきたつもりなのになんでうまくいかんのかなあ、おれのどこが悪いのかなあと考えましたが、自分では思い当たりません。

 そこで彼は十八番の歌で勝負に出ました。

 ♪♪あなーたが好きだからそれでいーいのよ♪♪

 Kちゃんは「またこの歌?聞きあきたわ」と思いながらも、自分の中に彼をいとおしく思う気持ちがわいてくるのを感じました。

この間はあんなことがあったけど、彼が言うのは本当らしいし、一生懸命説明してくれるのだから信用してもいいかも。

Kちゃんの胸のうちはどんどん固まっていきます。

 そんなこととは気づかない彼は、歌いながらKちゃんの衣装の間からはみだしがちな胸のふくらみが目について仕方ありません。

横目でうかがっているうち、彼の下半身はどんどん固まっていきます。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年03月16日

愛人34

クレア

 Kちゃんは最近起きた出来事を頭の中で再現しながら、彼のことを本当に信用してもいいものかと懸命に考えました。

確かに今の家庭状況は苦しいし、大学を続けるためには夜の仕事してもぎりぎりの収入だし、ここで彼の提案に乗れば、当面の金銭的な問題は解決する。

とはいっても、この間の夜のことを思うと、彼もしょせんは口のうまい「パロパロ」なのかも知れないし。

でも、ここで彼の提案を断ってしまうと、彼はもう私のことをあきらめて、他の女の方へ行ってしまうかもしれない……。

 Kちゃんの悩みは深まります。

ふだんの勉強では決して働かないほど、脳細胞がフル回転します。

とはいっても、昼間の勉強と今とでは、脳細胞の機能させる部分がかなり違うようではありますが。

 Kちゃんは思い切って言いました。

「わかった。あなたの気持ちは本当にうれしい」。その言葉を聞いて、彼の表情は途端に輝きました。

 「でも、返事は少し待って」。

その言葉を聞いた彼の顔から喜びが抜けてゆき、ポカーンという響き通りの表情になりました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年03月12日

愛人33

クレア

Kちゃんはしばらく迷いましたが、「大学卒業までの面倒をみてくれる」という彼の提案は、非常に魅力的に響きました。

とはいっても、すぐにその条件をのむようではフィリピーナとしてのプライドにかかわります。

彼が提示した条件を最低限保持しながら、もう少し探りを入れれば、と女の本能がささやきます。

 Kちゃんは少し考えているふりをしながら彼の様子をうかがいました。

彼は実に真剣な目でKちゃんをみつめています。

あんなに真剣な目をされると私も弱いなあとKちゃんは思いながらも、迷っている不利を維持して時間をつなぎます。

 その様子を見て、彼はゴクンをつばを飲み込んで言葉を継ぎました。

 「本当だ。ぼくはKちゃんのことを愛しているから」。

彼はKちゃんの手を取って握りしめました。

Kちゃんは感動しながらも、この言葉は少し前に聞いたことがあるなあ、という既視感(既聴感?)にとらわれました。


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年03月09日

愛人32

クレア

彼は改めて弁明しました。

「あの夜は、友人に頼まれて、その友達を家まで送ろうとしただけだよ」。

Kちゃんはうつむいたままです。

 彼は思いきって言いました。

「ぼくが本当に好きなのはKちゃんだけだ」

 その言葉を聞いたKちゃんは驚いたように顔を上げて彼をみつめましたが、すぐに視線をそらしました。

 「本当だよ。ぼくを信じてほしい」と彼は言葉を継ぎます。

 しばらくして、ようやくKちゃんは顔を上げました。

「私、まだあなたのことを信じられない。みんな、日本人は浮気者が多いから気をつけた方がいいっていうし、あなたもそうなんでしょ」

 店内にはタイミングを見計らったように、ステージで歌われる歌に合わせたかけ声が響いています。

 ♪♪パロパロ、カー♪♪

 その合唱に挑戦するように彼は告げました。「約束する。君が大学を卒業するまでにかかるお金は全部ぼくが出すから」


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posted by ナヒヒヤ at 07:00 | 愛人

2009年03月05日

愛人31

クレア

仕事を終えた彼は、食事を済ませ、今日こそはという祈りを込めながら、Kちゃんが働く店へ出かけました。玄関のドアが開き、いつものように「いらっしゃいまーせー」という気怠い合唱が聞こえます。

 居並ぶ女性陣を素早く眺め渡すと、その中にKちゃんの姿が見えるではありませんか。

ああ、よかった。彼は素早くKちゃんに駆け寄り、手をとって「元気?会いたかった」と言葉をかけました。

ところが、Kちゃんは手を引っ込め、うつむいたままです。

 席に着いた彼のところに、Kちゃんは相変わらずうつむきがちに近づいてきました。

「いらっしゃいませ」という声はまるで氷のような響きです。Kちゃんはわざとらしく、彼から50センチ以上離れてソファに座り、水割りをつくり始めました。

 すねたようなKちゃんの態度に、彼もなかなか声をかけることができません。冷たい沈黙が、50センチ以上の距離をおいて座る2人のソファを覆います。


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posted by ナヒヒヤ at 22:17 | 愛人
可愛いフィリピーナと出会うなら