2008年02月29日

金のブレスレット 16

 「もうちょっとやせてくれんかな」と日々願ううち、東京の上司から突然電話がありました。

 「3月いっぱいで東京へ戻ってもらうことになった。任期が少し縮まったけど了解してくれ」という内容です。

彼は「ちょっと待ってください」と少し抵抗しましたが、「何か帰れない事情でもあるのか」と聞かれると、「女の子との約束が」とも言えません。

彼はしぶしぶ異動を了承しました。

 東京へ戻る数日前、彼女に東京へ戻ることになったことを告げ、早めに約束を果たしてもらえないか交渉しようと考えた彼は電話をかけました。

ところが、何回ダイヤルしても彼女は電話に出ません。

翌日またかけるとお母さんらしい人が出て「○○は病気で入院しているので電話には出れない」とのこと。

帰国前日、ようやく彼女と電話で話せました。

「まだ熱があって動けない。本当は約束を果たしたいけどごめんなさい」

 帰国した後も彼は、彼女が卒業するまで送金を続けました。

やっぱり約束は最後まで果たさないといけないと思ったからです。

もう一方の約束はというと、東京で忙しい生活を送っている彼には、家族への言い訳を捏造してフィリピンに来る余裕は今のところありません。

たぶん、約束は果たされないまま、淡い思い出へと変わっていくことでしょう。(おわり)


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2008年02月28日

金のブレスレット 15

 さらに数カ月後、彼女が長期休暇を利用してマニラへやって来ました。

カラオケボックス24で再び待ち合わせました。

 「久しぶりです」と彼女が姿を見せました。

ええっ。彼女の体型はさらにふくよかになり、初めて会ったときの5割くらい体重を増しているようです。

それでも整った顔立ちの片鱗はとどめてはいます。

「私、太ったでしょう」と彼女。

彼は心の中で、お前太りすぎやないかと思いましたが、「いやあ、それほどでもないよ」と答えました。

 数カ月ぶりに会う彼女との熱い口づけを思い描いていたのですが、そういう気持ちにはなれませんでした。

でも、彼女は胸の豊かさも増していたので、どさくさにまぎれて少しだけもみました。

その柔らかさは心地よいものではありましたが、彼の心は晴れません。

とりあえず歌を歌おうと思い、自然に曲が入りました。

♪私たちそうしてどうするの♪

 
 

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2008年02月26日

金のブレスレット 14

 その後、彼は約束どおり、毎月ユ○オンバンクまで足を運んではせっせと振込みを行いました。

約束通り毎日とはいかないものの、彼女の携帯に電話をかけ、勉強の様子を尋ねました。

彼女はすぐに学校に慣れ、楽しく通っている様子です。

 数カ月後、彼女が週末休暇を利用してマニラまでやってきました。

カラオケボックスで待ち合わせ。彼の胸は期待に躍ります。

 「あっ、久しぶり」と彼女が姿を見せました。以前よりふくよかな体型になったようです。

彼は少し落胆しましたが、そんなことを表情に出さないだけの分別はあります。

彼女は自分の体を見下ろしながら「私、太ったでしょう」。

彼は心の中ではそう思いましたが、「いやあ、前と同じように可愛いよ」と答えました。

彼女の話によると、夜の仕事から解放されたので、食欲旺盛でご飯がおいしく食べられるとのことです。

 彼ははやる気持ちを抑えきれず、彼女の体に腕を回して、口づけをかわしました。

懐かしい感触。

ただ、腕の中の彼女の体はやはり体積と重量感をかなり増しているように感じられました。

 
 

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2008年02月24日

金のブレスレット 13

 しばらくして、彼女は仕事をやめて田舎へ帰ることになりました。

新学期を控えて、復学の手続きがあるというからです。

 「毎日電話してね。寂しいから」と彼女は彼に訴え、ポロポロ涙を流しました。

 「うん、わかった。がんばって勉強するんだよ」と答えながら、彼の目にも涙がにじんできました。

彼女と会えない寂しさもさることながら、見込み違いをした自分への情けなさがこみあげてきます。

 復学期間は1年の予定。

「卒業したら僕たちの関係を深めよう」と彼が言うと、彼女は「うん、約束する。卒業できたら私のバージ○はあなたにあげる」

 この言葉に彼は舞い上がりました。

彼女の小指に自らの小指をしっかりと絡ませ、「絶対約束だよ」と強く念を押します。

誤算はあったけど、やっぱり思い切って援助作戦に切り替えてよかったなあ。

彼の目から涙はすっかり消え、思わず表情が緩んできます。

 
 

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2008年02月23日

金のブレスレット 12

 翌日、友人は復学計画を具体的に取り決めるために彼女と同伴出勤前の食事をしました。

良い援助者が見つかったことで、彼女はすっかりリラックスした様子です。

 「仕事はもうやめるとして、生活と勉強で月いくらかかるかなあ」と彼は尋ねました。 

「それはあなた次第。あなたから言ってよ」と彼女はうまくかわします。

 「そうやなあ、まあ月2万ペソが限度かなあ」。

彼がこういうと彼女は素早くコックンとうなずきました。

ちょっと高すぎたかなあと彼は少し後悔しましたが、今さら引き下げ提示をするわけにもいきません。

 「しばらく会えなくなるね。私も寂しいけど、いつもあなたのことを思ってる」と彼女は言いました。

 「えー、なんで。別に学校に行きながらでも会えるじゃないか。夜はもう仕事をしなくていいし」と彼が言うと、彼女は「だって、私の学校はパンパンガでしょう。

マニラまでバスで4時間くらいかかるもの」

 彼はびっくり。マニラのハイスクールだとばかり思い込み、彼女の故郷がパンパンガであることなどすっかり忘れていました。

マニラの高校に行けないのかと何度も念を押しましたが、途中まで通った学校でないと復学できないとのこと。

 彼女との自由なデートを思い描いていた彼にとっては大誤算です。

でも、もう取り返しはつきません。

 
 

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2008年02月21日

金のブレスレット 11

 友人との約束の時間にずいぶん遅れたので、僕と同僚は急いで約束の店に向かいました。

中に入ると友人が機嫌よさそうに歌っています。

「何かいいことがあったんかな」

「どうせ女のことやろ。それにしても、壊れかけのラジオっていうより、壊れかけの人格という感じやなあ」などと言いながら、友人が座っていた席に案内されました。

 歌い終わった友人が女の子の手をしっかり握りながら戻ってきました。

「遅くなってごめん。仕事が長引いてね」

「いやいや、君らが遅れてくれたおかげで彼女と重要な話ができたよ」と友人は上機嫌を崩しません。

 「この店にはまだ内緒やけどなあ」と彼はこれまでの経過を説明してくれました。

僕は「それは立派な行い」と拍手を送りました。

マニラ在住歴が長い同僚は「あんたもほんまに人がいいなあ」とあきれたように言い、遠くを見るような目をして「そりゃあ、最初はいいけど、なかなか長続きさせるのも難しいで」と付け加えました。

しかし、自分の行為と彼女の好反応に酔っている友人の耳にはこの言葉はとどかなったようです。

 
 

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2008年02月20日

金のブレスレット 10

 なんや一体、本当のことって。

自分には子供がいるとか男がいるとか……。

彼の脳細胞はフル回転です。

そんな彼の思考をさえぎるように彼女は言いました。

「私、本当は大学には行ってない。ハイスクールを途中でやめたの。両親が離婚して、家にはお金がなくて。

私が学校をやめて働かないとどうしようもなかった」

 ああ、そんなことか。見栄を張って大学中退とうそをついてたわけやな。

可愛い子や。

いくつかの最悪の予想を裏切られたことに彼は安堵しました。

それにしても、フィリピン人はなんでそう簡単に両親が離婚したり、父親が他に女をつくっていなくなったりするんや。

ほんまにパロパロ国家やなあ。

家庭を顧みずにほとんど毎晩遊び歩いている自分を棚に上げて、彼は思いました。

 「そんなことはなんでもない。だったらハイスクールへ行きなおせばいい」と彼はきっぱり言いました。

「本当、うれしい。あなたは本当にやさしい人」と彼女は涙を浮かべて彼にしなだれかかり、彼はしばらく至福の時を過ごしました。

 気分がさっぱりした彼は得意の持ち歌を注文し、機嫌よく歌いました。

♪ほんとの幸せ教えてよー、壊れかけのレイディオー♪

 
 

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2008年02月18日

金のブレスレット 9

 二日後、今日はきちんと彼女、いや二人の将来の話をせんといかんな、と思いながら店に出かけました。

本当は前の日に来たかったのですが、さすがに体力がついていきません。

店に入ると「いらっしゃいませえ」といつものように明るい声が響いてきました。

これやからフィリピンバー通いはやめれんなと思いながら彼はソファにどっかり腰を下ろしました。

 わざわざ指名をしなくても彼女は席にやってきます。

「いらっしゃませ」と差し出された手を握ると、気のせいかいつもより冷たい気がしました。

顔をみると心なしかこわばっているようにも見えます。

 隣に座った彼女に声をかけました。「どうしたの。何か問題でも?」と聞きましたが、彼女は首を振るばかりです。

何か問題が持ち上がったに違いない。それもたぶん金の話やろうと、彼はそれまでの種々の経験から推測しました。

それでも彼は立派な日本男児です。優しく声をかけました。

「問題があるなら僕に話せよ」

 彼女はティッシュを丸めたりほどいたりしていましたが、ようやく心を決めたように言いました。

「私、あなたに本当のことを言わないと……」

 
 

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2008年02月14日

金のブレスレット 8

 「お客さん、もう閉店の時間です」という声で彼は目覚めました。

あれえ、ここはどこかなあ。ああ、そういえば……

 勘定書きは2○○○ペソ。彼は尻ポケットから財布を取り出しました。

あれえ。財布の中には千ペソ札はなく、百ペソ札などを合計しても500ペソくらいしかありません。

背中を冷や汗が伝っていきます。

 彼は酔った頭でその日を振り返りました。

頭の中に鳥居の光景がよみがえります。

ああ、そうか。今日は高い買い物をしたんだっけ。そう思い出したところで、財布の中が元に戻るわけではありません。

 焦った彼は彼女の耳元に口を近づけ、遠慮がちに言いました。

「君のお母さんへのプレゼントを買ったので少しお金が足りなくなったみたいだ」。

彼女はうなずきました。「今日は私が払っておく。あなたは心配しないでいいの」。

彼女の顔は彼にとって天使のように見えました。

 店の出入り口。見送る彼女の顔に彼が唇を近づけると、彼女にそれに応じてくれました。チュッという軽やかな響き。

 その夜、帰宅後、彼が彼女との口付けと、太ももと、その奥にあるものを想像しながら○○○ベーションをしたことを誰も責めることはできません。


 
 

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2008年02月12日

金のブレスレット 7

 元々彼は現在の状況に不満がありました。

彼女が働き始めた当初に、まだ初々しかった彼女を彼が指名し、彼女が安定して指名を獲得できる基盤を築いてあげたのです。

にもかかわらず、横入りしてきた別の客と彼が同じ扱いをされるいわれはない、という不満です。

俺はほかの客とは違うぞ。

酒量がすすむにつれ、彼の信念は固まっていきます。

 「僕にいい考えがある」と彼は切り出しました。

「君はこんなところで仕事をしているべきではない。

せっかく入った大学に戻ったほうがいい」。

この言葉に彼女は少し不思議な表情としていましたが、やがて言いました。

 「でも、どうやって?そんなお金は私にはないのよ」

 「僕が助けてやる。君を愛しているんだ。だから、君を助けるのは当たり前のことだよ」

 彼女の表情は輝きました。

「本当?うれしい」と彼女は彼の腕を抱いてしなだれかかりました。

しばらくそのままの状態で、彼は至福の時を楽しみました。

 
 

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2008年02月10日

金のブレスレット 6

「今日は本当にありがとう。

お母さんはとても喜ぶと思うわ」と彼女は彼にしなだれかかりました。

彼の下半身がそれに反応するとともに、彼の欲望も次第に膨らんできます。

 「そういえば」と彼は切り出しました。「君はせっかく大学に入ったのにすぐにやめてしまったと言ってたね」

「ええ、お金がないから。ここで働いてお金を貯めて、来年か再来年には大学に戻れればいいのだけど……」

 ここで話を整理しておくと、彼女は19歳。

大学を入学半年でやめてこの店で働き始めて5カ月。

彼は彼女が働き始めてすぐに出会った「いいお客さん」の一人なのです。

 「じゃあ、僕にいい考えがある」と彼は切り出しました。

酒が進むとともに、彼の構想(妄想?)がどんどん現実味を増しえいきます。

 店の中では誰かが歌っています。ああー、川の流れのよおーにー♪♪川の水は高いほうから低い方に流れる。

せっかくの名曲なのに、その自然の原則を、このときの彼の頭の中には浸透してこなかったようです。


 
 

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2008年02月08日

金のブレスレット 5

 店に入ると彼女は「ちょっと着替えてきます」と言って姿を消し、ヘルプと称する、彼女よりも随分器量の劣る女の子が彼の隣にすわりました。

これはいつものことです。

彼女のお母さんにプレゼントを買ってあげた彼はなんとなく誇らしい気分で、機嫌よくヘルプの子の相手をしました。

 「お待たせしました」と彼女が戻ってきました。

化粧を施した彼女の顔はさっきより大人びていて色っぽく見えます。

ホットパンツの太ももが目の前に来ると下半身が少し反応しましたが、これもいつものことです。

隣に座った彼女の清楚な横顔を見ていると、ある欲望が彼の胸の中に宿ってきました。

 
 

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2008年02月06日

金のブレスレット 4

 あわてて彼は彼女に言いました。

「今日はそんなにお金がない。次の機会にしよう」。

彼女の笑顔が見る見るしぼんでいきます。

その時、彼の視界に、唐草模様の三分の一くらいの幅のうさぎのデザインが飛び込んできました。

「おお、これは可愛い。うさぎは耳が大きくて可愛い」。

自分でも何を言っているのかよくわかりません。

 店の人が取り出したウサギのネックレスを彼女はわずかな興味を持って見ています。

「これにしよう。これがいい。これはいくらですか?」

「7000ペソです」。

よかった。それなら財布の中の金で足りるぞ、と思った彼は、すばやく財布から7000ペソを取り出し「これをください」と叫ぶように言いました。

彼女は少し驚いた様子でしたが、「そうね、これも可愛いね」と、さっきの三分の一くらいの笑顔を彼に向けました。

 すっかり軽くなった財布を尻のポケットに、中国風の鳥居をくぐり、二人タクシーに乗り込みました。


 
 

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2008年02月05日

金のブレスレット 3

 店の中に入ると、ネックレスや指輪、ブレスレットなどありとあらゆる金の装飾品が並んでいます。

「ああ、きれい」。彼女は店の人に頼んで一つのブレスレットを取り出してもらいました。

何やら唐草模様をあしらったようなデザインです。

彼女はそれを手に取り、ウットリしたように見入っています。

金製品に興味がない彼は、いい加減にして早く出ようよと言いたかったのですが、彼女はいつまでも唐草模様の商品を裏返したりしながら精査しています。

別に裏返してもおんなじ金やんかと彼は思いましたが、それは口には出しません。

それより、彼女の可愛い横顔を見ていると、彼の口から別の言葉が出ました。

 「君のお母さんはいくつになるの?」「45歳よ」。

ええ、俺より年下やんか。

彼は少しショックを受けましたが、そのショックを隠すように言ってしまいました。

「その模様はなかなか素敵だね。僕がお母さんにプレゼントしよう」

「えっ、いいの。ありがとう」と彼女は輝く笑顔を彼に向けました。

 「ええと、それはいくらですか?」と彼は店の人に尋ねました。

「2万ペソです」。ええ、そんなに高いんか、金というやつわ。背筋を冷や汗が伝います。


 
 

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2008年02月03日

金のブレスレット 2

 「おじさんの店はあれよ」と彼女が指差しました。

豪華な中華料理店にはさまれるように簡素なヌードル店があります。

「おじさん、私の友達。日本人よ」と彼は紹介されました。

おじさんはニコニコ笑ってラーメンに似た麺を二人分、手際よく作ってくれました。

麺はあまりコシがなくて物足りない感じでしたが、スープは鶏がら風であっさり味。

おじさんは近くで買ってきた肉まんも付け足してくれ、決して豪華でなくてもお腹と胸の中の両方が温まる食事でした。

 食べ終わってお金を払おうとすると、おじさんは「いいよ、いいよ」と受け取ろうとしません。

好意に甘えてごちそうになることにしました。

 店を出て二人で街をぶらぶらしていると、キラキラと黄金色の光が目に入ってきます。

彼女は何かを思い出したように立ち止まりました。「あっ、そうだ。来週はお母さんの誕生日」。彼女は彼の手を引いて、金色の光の中に足を踏み入れていきました。

さっきの食事を思い出す彼の頭の中を「ただほど高いものはない」という金言がよぎりました。


 
 

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2008年02月01日

金のブレスレット

 僕の友人(枕二つの人とは別人ですが)があるカラオケの可愛い子と仲良くなりました。

彼はよく彼女と日本料理店に行った後に同伴出勤したのですが、日本料理もそろそろ飽きてきてもっと別の選択はないかなあと考えていた頃、知り合いに「中華街がおもしろい」という話を聞きました。

 そこで、いつもように日本料理店の同伴を経たお店で彼女に「中華街に行ったことはある?」と尋ねると、「もちろん、私のおじさんがおいしい店を経営しているわ」。

「それはいい、じゃあ、次回は中華街に行ってみよう」ということになりました。

 待ち合わせはマラテ教会前。

彼女はほぼ時間通りにやって来て「ジープニーで行きましょう」と軽やかにジープニーを止めて一緒に飛び乗りました。

 日ごろは運転手付きの車を使っている彼にとってはジープニーは初体験。乗客たちが運賃を手渡しでつなぐ様子はとても心温まる光景に思えました。

 約20分、大きな教会の前でジープニーを降りました。

この教会がサンタ・クルーズ教会といって結構歴史がある教会であることは後になった知ったのですが、このときの彼にとってはただの古びた教会にしか見えませんでした。

 「こっち、こっち。行きましょう」。

彼女に手を引かれながら大きな中国風の鳥居をくぐると、彼はいつになく体が軽やかに感じました。

初めての珍しい光景の新鮮さと、人と車が交錯する混み合った街の熱気が絡み合っていたのかもしれません。


 
 

posted by ナヒヒヤ at 17:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 金のブレスレット
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